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用語集

最終更新日: 2026年4月9日

不動産投資・経営でよく出てくる用語の意味と、OY.AI ではどう使われているかを解説します。
専門用語に馴染みのない方でも理解できるよう「ひとことで言うと」を冒頭に置いています。

本用語集は中立的な参考資料です。「どの水準なら良いのか」「どの戦略が正しいのか」といった判断は、物件の特性・投資戦略・余剰資金・出口計画によって変わります。本資料に記載された数値は業界で言及される参照値であり、投資判断の基準として推奨するものではありません。最終的な判断は投資家ご自身で行ってください。
物件の収益力 借入の重さ 税金・経費 OY.AI 独自スコア 契約・法律
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物件の収益力を見る指標 収益性・効率性の判断材料

表面利回り (グロス利回り)
ひとことで
物件価格に対して、年間家賃収入が何%あるかを示す最もシンプルな指標。
計算式
年間家賃収入 ÷ 物件取得価格 × 100
参考値
物件タイプ・築年数・地域によって幅は大きく、業界では都心築浅で4〜6%、地方築古で10%以上といった水準が言及されます。これらは市場で観測される値であり、投資判断の基準ではありません。
特性
経費・空室・税金を一切考慮しない数値です。実際の手取りはこれより低くなります。物件情報サイト等で最初に提示される指標として広く使われています。
関連用語
実質利回り (NOI利回り / ネット利回り)
ひとことで
経費・空室を引いた後の純収益が物件価格の何%あるかを示す指標。
計算式
(年間家賃収入 − 年間運営経費) ÷ (物件取得価格 + 取得諸費用) × 100
参考値
業界では都心築浅で3〜5%、地方築古で7〜12%といった水準が言及されます。表面利回りより1〜3%低くなる傾向があります。
使われる場面
表面利回りでは見えない経費負担を反映するため、物件比較・収益分析・融資審査資料などで参照されます。
関連用語
純営業収益 (NOI / Net Operating Income)
ひとことで
家賃収入から運営経費を引いた、物件が生み出す純粋な営業利益。ローン返済は引きません。
計算式
年間家賃収入 − 年間運営経費(NOE)
含むもの
家賃・共益費・駐車場収入などすべての営業収入から、管理費・修繕費・固定資産税・保険料などを引いた額。
含まないもの
ローン元本・利息、減価償却費、所得税。これらを引いた後の値が「税引後キャッシュフロー」と呼ばれます。
使われる場面
DSCR や実質利回りなど他の指標の計算ベースとして使われます。物件単体の収益性を示す基礎数値です。
関連用語
営業経費 (NOE / Net Operating Expense)
ひとことで
物件運営にかかる年間経費の総額(ローン返済・所得税は除く)。
含むもの
管理費・修繕費・原状回復費・固定資産税・都市計画税・損害保険料・水道光熱費(共用部)・委託費・広告費など。
含まないもの
ローン返済(元本+利息)、減価償却費、所得税。
参考値
業界では家賃収入の20〜30%が言及される範囲です。物件タイプ・築年数・管理形態によって大きく変動するため、絶対的な基準ではありません。
自己資金回収率 (CCR / Cash on Cash Return)
ひとことで
投入した自己資金に対して、年間どれだけ手元に現金が残るかを示す指標。
計算式
年間税引前キャッシュフロー ÷ 投入自己資金 × 100
特性
借入比率(LTV)を高めて自己資金を抑えるほど、CCRは数値上高くなる傾向があります。一方で借入返済負担も増えるため、DSCR等とトレードオフの関係になります。
使われる場面
「投入した自己資金が何年で回収できるか」を概算する際に参照されます。CCR 10% は単純計算で約10年での自己資金回収を意味します(売却益・税引後の影響は除く)。
関連用語
稼働率
ひとことで
物件の総戸数のうち、何%が入居しているかを示す指標。
計算式
入居中戸数 ÷ 総戸数 × 100
特性
物件タイプ・立地・季節要因によって変動します。同じ稼働率でも、家賃水準や経費率と組み合わせて読まなければ収益性は判断できません。
関連用語
空室率
ひとことで
物件の総戸数のうち、何%が空室かを示す指標。稼働率の裏返し。
計算式
空室戸数 ÷ 総戸数 × 100 (= 100 − 稼働率)
特性
「戸数ベース」と「賃料ベース」で値が変わります。賃料の高い部屋が空くと、戸数の空室率は低くても賃料ベースの空室率は高くなります。

借入の重さを見る指標 融資の安全性・返済余力

年間返済余力 (DSCR / Debt Service Coverage Ratio)
ひとことで
純営業収益(NOI)が、年間ローン返済額の何倍あるかを示す指標。
計算式
年間NOI ÷ 年間返済額(元利合計)
参考値
数値の意味は以下の通りです:
  • 1.0: NOI と年間返済額が同額
  • 1.2: 金融機関の融資審査で言及されることが多い水準
  • 1.5: 業界資料でしばしば言及される水準
これらは業界で参照される値であり、投資判断の基準ではありません。許容可能な水準は投資戦略・物件タイプ・金利見通しによって投資家ごとに異なります。
使われる場面
金融機関の融資審査・借り換え判定・追加融資判定などで参照される指標のひとつです。金利上昇シミュレーション(+1%、+2%)と組み合わせて使われることもあります。
関連用語
借入比率 (LTV / Loan to Value)
ひとことで
物件価格(または担保評価額)に対して、ローン残高が何%を占めるかを示す指標。
計算式
ローン残高 ÷ 物件評価額 × 100
参考値
数値の意味は以下の通りです:
  • 70%以下: ローン残高に対して担保余力が大きい状態
  • 80〜90%: 不動産投資向け融資で一般的に観測される水準
  • 100%超: ローン残高が物件評価額を上回る状態(オーバーローン)
LTV の高低は単独で良し悪しを判断できる指標ではありません。自己資金を抑えて回転率を重視する戦略では LTV を高く保つのが合理的な場合もあれば、金利上昇耐性や売却出口を重視して LTV を低めに維持する戦略もあります。許容可能な水準は投資家ごとに異なります。
使われる場面
金融機関の融資審査、借り換え判定、売却時の手取り試算、追加融資余力の確認などで参照されます。CCR や DSCR とのトレードオフを意識して読まれる指標です。
関連用語
元利均等返済
ひとことで
毎月の返済額(元金+利息)が一定の返済方式。
特性
返済額が一定のため資金計画が立てやすい一方、返済初期は利息の比率が高く元金の減りは遅くなります。住宅ローンや個人向けアパートローンで広く採用されています。
関連用語
元金均等返済
ひとことで
毎月の元金返済額が一定の返済方式。利息は残高に応じて減るため、返済額は時間とともに減っていきます。
特性
元金が一定ペースで減るため、元利均等返済に比べて総支払利息は少なくなる傾向があります。一方で返済初期の月額は元利均等より大きくなります。事業性ローンで採用されることがあります。
関連用語
残債 (ローン残高)
ひとことで
ローンのうち、まだ返済していない元金の額。
使われる場面
物件売却時の手取り試算(売却額 − 残債 − 譲渡費用 − 譲渡所得税)、借り換え判定、LTV の算出などで使われます。残債が売却額を上回る場合、自己資金からの差額補填が必要になります。

税金・経費の用語 税務・会計の基礎

減価償却
ひとことで
建物の取得価額を、法定耐用年数にわたって毎年少しずつ経費として計上する会計処理。
法定耐用年数
国税庁が定める耐用年数の例:
  • 木造: 22年
  • 軽量鉄骨(骨格材厚3mm以下): 19年
  • 軽量鉄骨(骨格材厚3〜4mm): 27年
  • 重量鉄骨(骨格材厚4mm超): 34年
  • 鉄筋コンクリート(RC)・鉄骨鉄筋コンクリート(SRC): 47年
特性
実際の現金支出を伴わない経費として計上できるため、会計上の利益を圧縮し所得税額に影響を与えます。一方で、売却時には減価償却で減らした建物簿価との差額が譲渡所得として計算されるため、入口と出口でのトータルで考える必要があります。
参考
耐用年数や償却方法(定額法・定率法)の詳細は国税庁の公式情報をご確認ください。個別の税務判断は税理士にご相談ください。
簿価 (帳簿価額)
ひとことで
取得価額から累計減価償却費を差し引いた、会計上の物件価値。
計算式
取得価額 − 累計減価償却費
特性
簿価は会計上の数値であり、実際の市場価格(時価)とは異なります。簿価がゼロに近い建物でも市場価値が残っているケース、逆に簿価が高くても市場価値が下がっているケース、いずれも存在します。
使われる場面
譲渡所得の計算、決算書の作成、相続税評価などで使われます。
不動産所得
ひとことで
不動産の貸付による所得。所得税法上の所得区分のひとつで、確定申告で課税対象となります。
計算式
総収入金額(家賃等) − 必要経費(管理費・修繕費・減価償却費・ローン利息等)
特性
ローンの元本返済は経費に含まれず、減価償却費は現金支出を伴わずに経費計上できます。このため会計上の所得とキャッシュフローには差が生じます。個別の税務計算は税理士にご相談ください。
経費率
ひとことで
家賃収入に対する運営経費の割合。
計算式
運営経費(NOE) ÷ 家賃収入 × 100
特性
物件タイプ・築年数・管理形態・修繕タイミングによって大きく変動します。同じ物件でも年によって変動するため、複数年の推移で読むのが一般的です。
関連用語

OY.AI 独自のスコア・概念 本サービスならではの概念

データ品質スコア
ひとことで
物件に蓄積されたデータの「網羅性・鮮度・裏付けの充実度」を0〜100で数値化したもの。
大事な前提
物件の収益性や資産価値を評価する指標ではありません。あくまで「データの入力状況」を測るスコアです。
グレード
  • A (80〜100): データが十分に蓄積・検証されている
  • B (60〜79): 基本的なデータは揃っているが改善の余地あり
  • C (40〜59): データの欠落や証憑不足あり
  • D (0〜39): データの入力が不十分
証憑 / 証憑率
ひとことで
証憑 = 取引の事実を裏付ける書類(領収書・請求書・通帳・契約書など)。
証憑率 = 登録された取引のうち、証憑が紐づいている割合。
使われる場面
融資審査や税務調査などで、登録された数値の根拠資料として参照されます。OY.AI のデータ品質スコアの構成要素のひとつでもあります。
OY.AI での扱い
アップロードされた書類は AI が自動で照合し、該当するP&L項目に紐づけます。証憑が紐づいた項目はデータ品質スコア上で加点されます。
不変財務台帳 (ハッシュチェーン)
ひとことで
入力されたデータを、後から改ざんできない形で記録する仕組み。
仕組み
各データのハッシュ値(指紋)をチェーン状に連結することで、過去のデータを書き換えると以降の全データの整合性が崩れる構造になっています。
使われる場面
DD資料や融資申請資料の根拠として、データが事後的に改変されていないことを技術的に示すために使われます。

本用語集は OY.AI ユーザーの理解を助けることを目的としており、税務・法務上の最終的な判断は税理士・弁護士等の専門家にご相談ください。